最近は都道府県の労働局への相談は「いじめ・嫌がらせ」に対する相談が最も多い相談内容となっている。パワハラ防止法が施行されていますが、「パワハラの定義」では職場の優位性を背景に業務の適正の範囲を越えて精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為とされています。ですがこのような事態になる前に何かの原因があるはずです。
研修のグループワークや討議において多くの声があるのが、「最初は仲が良かった」「最初からギクシャクした訳では無い」などの発言が多く聞かれます。すなわちどこかのタイミングでコミュニケーション上のズレが発生したことから、エスカレートして攻撃を加えたり、ハラスメントを受けている気持ちになったりと様々な要因が発生しています。
人は話したり、話を聞くときに、自身の価値観、考えた方、見方によって物事を判断します。また相手も同様に価値観、考え方、見方で判断する。それが原因コミュニケーション上のズレが発生し、そこからハラスメントに発展するという構図が多くを占めています。
その本質的な原因を解決するためには、お互いが相手の目線になって発言する、相手の立場で判断する。それでもズレる場合は伝え方を工夫する、折り合いをつける。そのためのスキルを学ぶ必要があります。
また、人によって接し方の癖(攻撃的、言いなりになる、ハッキリ言えない、誤解されやすい)などが人によってタイプがあることも認識したコミュニケーションが必要であることを研修では伝えています。