今年は4月4日に市役所の新入職員研修をはじめ、4月12日まで複数の企業の新入社員研修を担当しました。今年の新入社員はコロナ禍でオンラインによる授業などが多かった時期の社員のため、少しコミュニケーションやメンタル面での心配もありましたが、各社とも初々しい感じで例年と比較しても遜色のない感じでした。
各社、色々とご要望を聴いたうえで社風に合わせた形で研修を進めています。細かなマナー、体育系のような元気な雰囲気で、また製造業などは大きな声であいさつが行えるように等、色々な要望があります。
これから新社会人して生活する新入社員には「失敗をしたくない」「恥をかきたくない」等の心理が近年には多く見受けられます。講師をとして、「この一年は大いに失敗して、失敗から学ぶ」ことを大切にしなさいと伝えています。
数年後、時が経ち、周囲から評価される社員は「安全にこなす社員ではなく、上司から先輩から叱られた社員」の方が多いと思っています。更にそのぶんメンタルも強い。
最近は研修の中で「働きアリの法則」を話す機会も多くなってきました。これは2:6:2の原則ともいわれていますが、100匹の蟻を観察すると、20匹の蟻が働き、60匹の蟻が普通に働き、20匹の蟻は全く働かないという法則、これを人の集団に置き換えても同じような現象が生まれることから、ビジネスの現場でよく使われる仮説です。
研修で新入社員に「どんな人材が評価されるのか」を問うと、成果を上げた人との解答ではなく、その人なりの人間性についての項目がほとんどです。「常に自分への責任を考える」「勉強熱心で知識が豊富」「時間を無駄にしない」などです。新入社員でも意識さえすれば出来るような内容ばかりです。
ベテラン社員であろうが、新入社員であろうが、常に現状に満足せず、自己の向上を目指す、気持ちと行動があれば、実現できる。そんな意見が新入社員の発言にありました。