新任の管理職者を対象に研修を実施いたしました。管理職になったばかりなので全体的にモチベーションも高く、終始和やかな雰囲気で研修を進めることができました。
特に管理職になったばかりに課題となるのが、非管理職のときは個人の成果で評価されてきましたが、管理職ともなれば、任された部門全体の成果が問われます。一人でできないから組織から人を預かり、より多くの成果を求められるのが管理職者だからです。
必要な能力は業務知識も当然必要ですが、それより人間性、ヒューマンスキル、コンセンサス、それに正しい判断力が必要となります。ですが今までみたいに自分ですべてを行おうとすると、時間は足りない、ストレスも貯まる、そのような状態では長続きしません。そこで自分でやること、部下に任せること、上司と調整することなど様々な案件を処理する能力が必要となります。
そこで「インバスケットゲーム」を使った処理技術を学ぶことが大切になってきます。研修ではそのようなことを想定して、職場で実践できる「判断力」を養うために演習として使用しています。「インバスケット」とはアメリカ空軍が訓練の結果測定のために開発されたもので、簡単に言うと「未処理箱」を処理するものとも言われています。
目的としては①問題の把握 ②原因追求とアクション ③対策のための仮説立て ④仮説を裏付けする情報収集⑤対策の立案(複数) ⑥関係者との合意形成 ⑦先送りしない意思決定 ⑧指示事項の確認と再発防止などがあります。
これらを演習で実施しています。現在では管理職昇進試験に取り入れている企業や組織もありますが、「わかったからできる」への転換は実際に体感させることがとても大切だと思います。
研修の演習中は時間に追われて「頭を抱える」受講生、必死に「頑張る」受講生などがいますが、終了後のフィードバックには理解できたのか、笑顔で自由な意見を発言している受講生の姿に変わるのが嬉しくてたまらないです。